夜になって私は流星群を見に行く許可をもらえた。
パパとママもよく星を見ながらデートをしていたらしいから、天体観測は快く承諾してくれた。
「夕方に雨降ってたけど、今は雲一つないわ。運が良いわね琴音。」
「雨上がりは空気が澄んでるからな。きっと綺麗な流星群が見れるぞ。」
パパとママも心なしか嬉しそうだった。
きっと2人も肩を並べながら流星群を見るのだろう。そう思ったら顔がほころんでいた。
「じゃあ、行ってきます。」
2人に手を振って私は、星空の下歩きだす。
晴れ渡りどこまでも星が見えている。
目指す場所にもう迷いなんてなかった。
私は……
私はやっぱり――
拓哉が好きなんだ。



