「あの星座知ってる?」

そう言って優斗が指差した3つの星座。

「琴座、鷲座、白鳥座だよね確か。」

私はそこまで星座に詳しいわけじゃないけど、有名な星座くらいは分かる。

だってこの3つは

「夏の大三角形……Sommerliches Doreiek。」

「サマリッヒ?何?」

英語とはまた違う感じの言葉。

「Sommerliches Doreiek。ドイツ語で夏の三角形って意味だったよね?」

ドイツ語か、何か格好良い響きだな。

「知ってる?織姫と彦星の話もこの中の2つの星座なんだよ。」

「へー、そうなんだ!」

優斗はゆっくりと一つの星を指差す。