「おい、白鳥から手紙が来たって本当かよ!?」

次の日の朝、拓哉が私に詰め寄ってきた。

「え、何で知ってるの?」

「二組の長谷川が郵便配達のバイトしてて、お前んちの近く担当してるんだとよ。」

プライバシーもあったもんじゃないな。なんて冷静だったら言えてたかもしれないけど、私は冷静とはほど遠い感情の中にあった。

「うん。本当だよ。……それで拓哉にも読んでもらいたいんだ。」

「え……どういうことだよ?」

私は拓哉を見つめた。

たぶん涙で潤んだ瞳をしてて、なんか女の子みたいでズルいなと思った。

拓哉は一度だけ目を逸らしたけど、「分かった」と一言言って、自分の席に戻っていった。