「いくぞぉぉっ!!」
「おぉぉっ!!」
優斗の球だしは強烈。
でも技術に合わせて少しだけスピードを変えているから皆返すことができる。
らしい。よく分かんないけど。
「拓哉!反応一歩遅い。そんなんじゃ球威に押されて弾かれるぞ!!」
「……はぁ、はぁ。おう。」
あのテニス部がここまで壮絶な練習をする様になったんだな。
これも全部、今までテニス部を存続させてきた茂森くんと、練習メニューを一から改善した優斗のおかげだ。
「5分休憩の後にサーブレシーブに入る。」
「おぉ!!」
テニスをしている時の優斗は本当に別人だ。
怖いくらいに集中しているし、目付きが鋭い気がする。
「……ん?琴音おはよ。」
テニスコートの脇で見ていた私に優斗が笑顔を見せてくれた。
というかもう朝の会始まるんだけど……みんな大丈夫なのかい?笑
なんか別に朝の会で大したことしないから、終業式ギリギリまで練習してて良いよ。とのこで、
関係ないのに遅刻した私だけ注意を受けた。