「…………なっ、本当か白鳥?」

職員室でカンペーと優斗が話をしている。

優斗の言葉にカンペーは驚きを隠せない様子。

「……いずれにせよ総体が終わるまでですね。」

優斗の表情は怖いくらいに変わらない。

早朝のグラウンドでは三年生最後の大会に向け朝練をする生徒達で賑わっていた。

優斗は無表情のままテニスコートを見つめる。

「先生1つだけお願いがあるんです……」

「……?なんだ言ってみろ。」

その後、優斗が何を言ったのかは分からなかったけど、いつも元気なカンペーが少しだけ悲しい顔をしていた。