「はは~ん」
里佳子が、こんな声を発するときは、決まって、おかしな考えが浮かんだときだ。
「何よ」
警戒する私の言葉に、里佳子は、流し目を送ってくる。
「ね、あの先生、彼女いないらしいよ。
どう、この下着で迫ってみたら」
「ばかばかしい」
一刀両断、切って捨てる。
だけど、そんなことで、参るような里佳子ではない。
「でもさぁ、よく考えたら」
そこで、里佳子は一拍置いてから、考えるようにつぶやいた。
「ね、下の毛、全部剃ったんでしょ?
執刀医ってことは、当然、夏夜の生まれたまんまの姿を、見られたってわけよね」
ボンッ、って音が、聞こえるんじゃないかってくらい、
私の顔は、一瞬で熱くなった。
鏡を見なくても、はっきりしてる。絶対に、真っ赤な顔をしているに違いない。

