「耳元で騒ぐな!うるさい」
前にも同じ台詞を吐かれたことがあるような。
「もぅっ!亮雅!!」
脅かされた抗議の意味を込めて叫んだけれど、会えた嬉しさを隠し切れない。
「こっちがもう、だ。まったく。俺を待たせる女は夏夜くらいだ」
「え?そんなに待った?」
確かメールが来たのはついさっきなのだが。
「お前今日は、定時であがるっつったろうが!」
「あっ!」
そう言えば、今朝家を出るときにそんな話をしたような。
定時は5時半。ということは30分待たせてしまったらしい。
「忘れてたわけだな」
「・・・ごめんなさい」
てっきり雷が落ちるのだと覚悟を決めたのに。
「まぁいい。行くぞ。ギャラリーがいると明日も面倒だからな」
「ギャラリー?」

