よく晴れた雲ひとつない空から、突然雷鳴が轟いたような気がした。
青空に笑顔を向けている私は、脳天からその雷に打たれた。
何の心構えもないままに--。
里佳子、今なんて言った?
緊張で、私の耳がおかしくなったのか。
けれど、里佳子の言葉に海東は目を閉じて首肯した。
亮雅がどんな顔をしているか気にする余裕は、すでに私にはない。
「どういうこと?なんで里佳子のお母さん?」
口にして、すでに私は正解を導き出しているのだと知った。
そうだ。
里佳子の母は、看護師。
看護学校を出て以来、30年間この病院で働いている彼女は、当然姉が入院したときも務めていたはずではないか。
・・うそでしょ?
信じたくなかった。里佳子の母が、あんなにてきぱきと仕事をこなす格好いい看護師である大橋さんが。
姉の死に関わっているなんて。

