だから勝手に思い込んでた。
あれは偶然じゃなくて、永井がわざわざ私の近くに来てるんじゃないかって。
もちろん彼女になれるとか、なりたいって思ってたわけじゃないけど。
例えば彼に好きな人ができたら、真っ先に自分に教えてくれそう、っていうか、相談されそうな気がしてた、というか。
今日の食事もなんとなく下心的なものが潜んでるんじゃないかって、感じた部分もあって。
ひょっとして、亮雅の事を訊くのはそれでかな、なんてちらとでも思った私は。
・・恥ずかしい。
もてない女の勘違いって、本当に笑えない。
「それが、相手の親が派遣社員じゃだめだっていうからさ」
「え?それじゃあ、転職するの?」
「う~ん。まだ考え中かな。今の仕事気に入ってるし」
「そっかぁ」
運ばれてきた料理に舌鼓を打ちながら、私たちはそのあとも人生の色々な苦労話をしながら談笑した。
永井は彼女にベタぼれのようで、こちらが赤くなるようなのろけ話をいくつも聞かせてくれて。
結婚式には呼んでよ、という私の言葉で幕を閉じた。

