クビになって一番に憂うべきは、姉の死の真相が探れなくなったことについてだ。
それなのに、私は“帰ってきてほしい”、ただそう言われたいらしい。
働いているときは愚痴ばかりだったのに、クビになったとたんその場所の重要性に気づくなんて愚かだ。
・・これから、どうすればいいんだろう。
静かな空間が嫌でテレビをつけてみたが、くだらない芸能ニュースばかりで頭痛がする。
・・とりあえず、里佳子と話して決めよう。
亮雅に連絡を取る手段はいくつも考えられるけど、どれも無駄だろう。
やはり--。
やはり亮雅が、病院の回し者だったのだ。
今となっては、その可能性が最も高い。
同居を言い出したのも、見張るためではなく私をクビにする理由がほしかった。
そうでなければ、私がクビになったこのタイミングで部屋を出て行ったりはしないだろう。
どう考えても、彼は知っていたのだ。
私がクビになることを。

