面倒くさい女だな、と言いながら亮雅は照明を落とした。

と、突然何色ものライトが、幻想的に辺りを照らし始めて。

ライトが回っているのだろう。天井も床も、目がちかちかするほどに色とりどりに揺れている。


「いかにも、ラブホって感じだな。でもま、これならいいだろ。ほら、脱げ!」


それでも恥ずかしいのに変わりはない。

躊躇していると、お湯がお腹の辺りまで溜まり、自動的にジャグジーのスイッチが入る。


「あ、熱い!」


私は思わず叫んだ。

お湯を吸った洋服が体に纏わりついたところに、ジャグジーでお湯がかき回されて、

高い温度に感じたのだろう。

低温火傷のように、肌が赤くなっている。


ジャグジーから飛び出して、急いでシャワーコックをひねった。

冷たい水で、助かったと思ったら、今度はすぐに体が震え始める。


「馬鹿か、お前は」


ちょろちょろと動き回る私にため息を一つ落とし、

いつの間にか私の背後に回った亮雅が、有無を言わせず私の洋服を剥ぎ取りにかかる。


「ちょっと!」


「ただ脱ぐのが嫌なら、いつものように脱がしてやるよ」


耳たぶを唇に挟まれてすぐに、亮雅の言葉の意味に気づいた。