%コード・イエロー%


時々、電車の中で女性が暴行されたなんて事件が新聞をにぎわせる。

何でそんなことが起きるのか、不思議で仕方なかったけれど、当事者になった今ならわかる。


「やめて!」


抵抗して大きな声を上げる私に、手を差し伸べる人間がいないのだ。

雨が降っているし、繁華街とはいえそれほど賑わっているわけでもない。

それでも、確実に通行人はいるし、間違いなく私が絡まれているのに気づいている。


それなのに。



・・嘘?誰か、助けてよ!!



新聞を傘の代わりにして走り去るサラリーマン。

わざわざ大回りして反対の道を歩くOL。

被害妄想だろうか。皆、明らかに、私と目が合わないように足早に去っていく。


学生と思われる人たちがたむろしていたけれど、こんな時間に繁華街をうろつくくらいだ。

きっと私にいちゃもんをつけたこいつらと同じような人種なのだろう。

まるで無関心と言った風だ。


「ほら、来いよ!」


ラブホテルが立ち並ぶ裏通りへと引きずられて私は蒼くなった。

冗談じゃない!