その時、私のお腹が激しく拒否の返事をした。
キュルルル~。
一瞬の沈黙を経て、亮雅はぶっと吹き出す。
「わかったよ。デザートは最後だって言うんだな?」
私のお腹を一撫ですると、亮雅は洗面所に向かった。
水音に続き、ガラガラという喉を鳴らす音。
うがいなんてするんだ、と思うと、新鮮な気がする。
どうやら彼は、医療従事者の基本をちゃんと守る人らしい。
それがすむと、どっかと食卓の椅子に座り込んだ。
「いただきます」
二人して食卓を囲むと、なんだか本当に新婚のようでひどく気恥ずかしい。
「お、さばの味噌煮か。うまいな、これ」
満面の笑みで大口を開ける亮雅は、なんだか子供みたいで。
「お魚を先に使ったほうがいいかと思って」
そんなに喜んでくれるなんて思わなかったから、思わず私も笑顔になった。

