「仲地先生・・・」
その先に、どんな言葉を紡ぐ気なのか、自分自身にもわからなかった。
けれど、私の心は、振り子のようにゆらゆらと揺れていて。
寂しい。
寂しくない。
寂しい。
寂しくない。
「亮雅」
「え?」
「もう、仲地先生はいいだろ。亮雅だ」
そう言うと、仲地--亮雅は、やさしい、まるで恋人にするようなキスを落としてきた。
その体温が、あまりにも心地よくて、私のなけなしの誇りを流し去っていく。
何年もかかって、少しずつ積み上げてきたつもりだった私のプライドが、
幼い子供の積み木遊びのようなものだったのだと、今更ながら気づいた。
ほんのわずかの刺激で、あっという間に崩れていく。
一人になりたくない。
今夜だけでも。

