「やぁ、遅かったね。来ないのかと思ったよ」 不敵な笑みを浮かべているのは。 「仲地先生・・」 私は、鞄を握り締めた。 『カルテ庫で待ってる。 ところで、夏夜は誰のカルテを探してるの?』 メールに記載されている文字を、私は一文字残らず舐めるように読んだ。 “誰のカルテを探してるの” たんなる世間話のようにも取れるけど。 訳せば、 『カルテ庫に来てね。 来なければ、勝手にカルテ庫に入って、患者のカルテを物色していたって事を公にするよ?』 立派な、脅しだ。