「由輝ね、部分的記憶喪失だって……」 「記憶喪失?」 長椅子に座って、困惑する私の手を握り そう、話した。 多分、私の横に座るお母さんも 何か得体の知らない不安を感じただろうな……。 「それは、治るんですか?」 「何か、その部分的記憶喪失は 大切だったコトを忘れてるから、詠美ちゃんが話とかしてあげれば………。」 「………そう、ですか」 辺りは、シン…と静まり返っていた。