「ちょっと! やめてよ、あんた! ハリーを殺さないで! あたしたち辞退するから! ねえッ!!」 女の人の泣き叫ぶ声が 遠くに聞こえた。 まさか… オウガに限ってそんな… でもデスマッチ なんだよね…。 殺し合いなんだよね?? ただでさえオウガの 足を引っ張ってる あたしが、 文句言うわけには いかないし… いかないけど…! 「待って!!」 あたしの声と同時に オウガのナイフは ハリーさんの 目と鼻の先で止まった。