ウルフな彼


「うふふ…。
あたしはこの
お嬢ちゃんと違って
ちゃんとサポート
してるのよ」



ズキンと痛むあたしの胸。





「いってえ…」

「おいおい、オウガよ。
下手に動くなよー?」

「ったく、
びっくりした」

「ちょ、ちょっと!
動くなッて
言ってるじゃない!

この子がどうなっても
いいって言うの?」

「ううん。
よくねえけど」



そう言ったかと
思うと、
オウガがあたしの
視界から消えた。



そしてあたしは
いつのまにか
オウガの隣に
下ろされた。



すると今度は
また目にも止まらぬ
速さで走り、

あっという間に
またハリーさんを
倒していた。