ウルフな彼


「なんなの…」

「悪いな由羅。
あいつはハリー。
まあ…ちょっと
気がでかいやつなんだ。

おそらく着いて行った
女はパートナー
だろうな」



ふーん。



「邪魔だ、どけ!」

「え、すいません」

「言っておくがオウガ…。
勝つのはオレだからな」



冷たい目をしたその人は
吐き捨てるように言うと
歩いて行った。



「あ、あのっ
すみませんっ!」



今度は気の小さそうな
女の子が走っていった。