「由羅ちゃん、 もし狼人間に会っても 絶対着いて行っちゃ いけないよ」 「どうして?」 「狼人間はね、 オスしかいないと 言われてるんだ。 だから人間の女性を 連れ去って一生帰して くれないんだって」 「ふーん…。 でも狼人間なんて いるわけないじゃん」 「いるんだよ! 狼人間は!!」 ―――… もしかしてあたし このまま…? そう考えると 今までなんとも 思ってなかった 両親や学校のみんなが 妙に恋しくなった。