「未紀」


「ん?」


「―――おばさんとは仲良くやってる?」


「ババアと?―――まあ、そこそこ」


由加は笑いながら、


「口の悪さは直さないの?」


「今更ムリだって」


そう言って、あたしは目を瞑った。



最近よく思うんだよね。


ババアの子供でよかったって。


そりゃあ、ケンカしないっていったらウソになるけど、最近はそのケンカさえも楽しく感じるよ。


「何笑ってるの?」


「別にー」


―――あたしは思う。


愛されていない奴なんて、この世にはいないんじゃないかって。








おわり