電車のホームに見覚えのある顔を見つけた。



「…せんせ?」


ベンチに座った彼の前に立つと、彼は顔を上げてあたしの顔を確認した。



「あぁ、咲帆か」


先生は眼鏡を取って、本を閉じた。


なんだ、お前か

みたいに言われた感じがした。


なーんか、テンションさげーみたいな


でも、呼び捨てとか嬉しー

授業中だけってわけじゃないんだ


そんなことを思いながら先生の隣に座った。