私の苛々が頂点に届きそうな時、またもや知らない女に押され尻餅をついてしまった。 ……カッチーン! 「 あの!わた…「 誰だよ梨和転ばせたの 」 私の声を先輩の低い声が遮り、一瞬でその場が静まりかえった。 女の人達を睨みつける先輩の怖さに、思わず身震いしてしまう。 この間怒ってた時の数倍は怖かった。 「 誰だよ? 」 「 …先輩…? 」 怒らないで下さい… 私、笑ってる先輩が好きなんです。 なんて言えるわけが無く、腕を引っ張ってギュッと握った。