Wrath~止まらない怒り~




書斎の前で足を止め
軽く扉を叩いた。


「入れ」


「失礼します。」


父は皮張りの椅子に
腰を掛けて
不機嫌な様子だった。


「お話とは
何でしょうか?」


俺は、いきなり
話しを切り出した。
内容は何となく
分かっていたから…


「生徒会の選挙が
始まったと聞いている
だが、お前は立候補を
しなかったそうたが
何でだ?」