家に帰ってからも 色の事が気になって 仕方なかった。 不意に部屋の扉が 叩かれた。 「王さん、お父様が 話しがあるそうです。 書斎まで いらして下さる?」 「すぐ行きます。」 母は遠慮がちに 俺に伝えると 安堵の表情を浮かべ 静かに扉を閉めた。 俺は開いていた 本を閉じて部屋を出て 父のいる書斎に 向かった。