「ちょっと、母さんに
向かって何よ
その態度は…」


「るっせーんだよ!!
毎晩、毎晩、違う
男と寝てるような女
母親なんて思っちゃいねぇよ!!」



カバンを掴み
そのまま感情をドアに
ぶつけ出て行く。



(クソッ!
昨日の夜から頭に来る
ことばかりだ。)



あの女が夜の仕事を
するようになったのは
親父が死んでからだった。



最初は生活する為
仕方のない事だと思っていた。