「じゃあ、そろそろ 帰るね。 また明日来るから。」 赤馬と付き合って もうすぐ半年になる。 今の赤馬は初めて 出会った頃のみたいに 心を鎖していた。 初めて会った時は 見えない鎖に 繋がれて自由に身体を 動かせないようで 瞳は死んだ魚のよう だった。 端正な顔には大きな 痣と魅力的な 唇は真紅の 血が滴っていた。