俺は、そっと鏡花の 唇に触れた。 暫く鏡花の手を握り また話し掛ける。 「俺、また高校に 通うんだ。」 「そして大学を出たら 俺みたいに悩んでる 子供のカウンセラ になるつもりだ。 それが…… 俺の見つけた 役割なんだ。」 反応のない鏡花を 見るのは辛かった。 けれど俺は 鏡花が目を覚ます 事を信じていた。