瞼を開け
俺は次行く場所へ
向かった。



鏡花の所へ…


花束を抱え病室の
前に立ち深呼吸をした。


扉を開けると
二年前に見た時と
変わらない姿で
横たわる鏡花がいた。



俺は鏡花の
手を握り話しかけた。



「鏡花、聞こえるか?
俺だ赤馬だ。
ずっと会えなくて
ごめんな…。」


「……」


「ずっと会いたかった。もう、何処にも
行かないから…
鏡花、愛してる。」