私は夜の闇に飛び込み
赤馬のアパートへ
向かった。



けれど赤馬の
アパートに着いて
私は愕然とした。


部屋の明かりなく
赤馬とは
もう会えないと
言われているような
気がした。



苦しさと悲しみが
涙となり溢れ落ちた。



「鏡花…?」


その声に私の身体は
ビクンと
大きく反応した。



それは私が
会いたかった人の
声だったから…