蝶々結び

「こんにちはー♪」


車から降りたあたしは、明るい声で言いながら玄関のドアを開けた。


「おじいちゃーん!おばあちゃーん!」


「おぉ〜!七星、よく来たな」


祖父が、優しい笑顔で出迎えてくれた。


「おじいちゃん、久しぶり!元気だった?」


「あぁ、元気や!」


祖父は、あたしにピースサインを向けた。


「ハハッ!」


まだまだ若いと言わんばかりの表情に、つい笑ってしまう。


「入りなさい」


「はーい!」


あたしは中に入って、居間に向かった。


「おばあちゃん!」


「七星、いらっしゃい」


そこにいた祖母は、優しい笑顔であたしを見た。


「あら、また背ぇ伸びたんちゃう?」


「そんな事ないよ!」


祖母の関西弁が、すごく温かく感じた。