蝶々結び

「うん!七星の事、いっぱい知れて嬉しいよ♪」


優子は満面の笑みで言って、あたしを見た。


「えっ?」


「だって、あたし達って遊ぶのは初めてじゃない?前に会った時は、宿題を見せて貰っただけだし……」


「あ、うん……」


そういえば休日に優子と会った事はあるけど、“遊ぶ”のは初めてだった。


「だからね、七星ともっといっぱい話したいな〜って、ずっと思ってたんだよ♪あたし、七星が大好きだもん!」


優子の言葉に照れながらも、頷いて同意を示す。


「うん、あたしも……」


告白した訳じゃないのに、何だかすごく恥ずかしい。


「七星!真っ赤だよ♪」


優子は、あたしをからかうようにケラケラと笑った。


学校にいる時よりもコロコロと表情が変わる彼女は、本当に可愛い。


それにすごく楽しくて、二人でずっと笑っていた。