蝶々結び

翌朝はバイキングで食事を済ませてから、首里城に向かった。


夜中まで勉強をしていた生徒は、あたし達と同室の子達以外にも結構いたらしくて…


バスで移動している間は、生徒達の大半が眠っていた。


「何か、修学旅行とは言い難い光景だね……」


瞬きをしながらポツリと呟いた優子に、思わずクスッと笑って頷く。


程なくして首里城に着き、あたし達はバスガイドに促されるままバスを降り、坂を登って門を潜った。


そして、目の前に広がる光景に息を飲んだ。


圧巻……


“綺麗”とか“派手”とか、そんなイメージが強かった首里城。


だけど、実物はもっと迫力があって、想像以上の物だった。


あたしは優子と一緒に首里城の中を見学して、お土産を選んだ。


最後に首里城の前で彼女と何枚か写真を撮って、集合時間に合わせてバスに戻った。