蝶々結び

「あたしが先生を好きになったんです。だから……告白をしました」


あたしは、キッパリと言った。


理解して貰えるなんて思っていない。


だけど…


これが事実で、あたしの正直な気持ちだから…。


上杉先生が認めると決めたのなら、あたしにだってそれくらいの覚悟はある。


先生となら、一緒に罪を背負っても構わない。


「先に好きになったのは、僕の方です。だから、僕は彼女の気持ちを受け入れた。教師としては、あるまじき行為だったと思います……」


「違いますっ!!先に好きになったのは、あたしの方です!」


「いいえ、僕です!」


あたしと上杉先生は、どちらも譲らなかった。


それに、あたしが先に先生の事を好きになったのは事実だ。


「とにかく、あたしが悪いんです!」


それだけは譲れなくて、大声で言い放った。