蝶々結び

12月に入り、寒さを堪えながら学校に向かったある日。


学校に着くと、何故か視線を浴びているような気がした。


気のせいかな……?


あたしは、違和感を感じながらも教室に入った。


すると、教室にいた全員から視線を浴びた。


何……?


不思議に思いながら、優子に笑顔で声を掛けた。


「あっ、優子!」


だけど…


優子は何も言わずに、教室の後ろにいた女子達の輪の中に加わった。


え……?


今、聞こえなかったって事はないよね……?


あたし、何かした……?


さっきから浴びている視線に、優子の不自然な態度。


胸の中に、少しずつ不安が押し寄せて来た。


もし何か心当たりがあるとしたら、一つしかないよ……


そして…


あたしの嫌な予感は、的中していた。