「お前は……もうずっと前から俺の一番だったよ……」


その言葉はあたしの胸の奥にゆっくりと染み渡って、甘い喜びで包んでくれた。


「……先生……好き……」


あたしは、上手く出せない声を精一杯絞り出した。


「俺も好きだよ……」


本当に……?


嬉しいハズなのに、幸せ過ぎて何だか不安になる。


「嘘……じゃない……?」


「あぁ、嘘じゃない」


上杉先生の匂いが、あたしの鼻を優しくくすぐる。


「夢じゃない……よね……?」


「あぁ……」


上杉先生は、泣いているあたしの体をゆっくりと離した。


「まだ不安か?」


小さく頷くと、先生は優しく微笑んだ。


「じゃあ、試してみるか?」


「え……?試す……?」


小首を傾げながら掠れた声で訊くと、上杉先生がニッと笑った。