蝶々結び

上杉先生の言葉を待っているうちに、あたしの緊張は少しずつ解れていった。


どこからか湧いて来る、勇気。


今なら、全てを受け入れられそうな気がする。


例え結果がどうであっても、今の自分(アタシ)には全てを受け入れられる強さがあるような気がした。


それは夢のような理想かもしれないし、あたしの身勝手な妄想なのかもしれない。


だけど、そんな事はどうでも良かった。


上杉先生の為なら、何かを失っても構わない。


いつか後悔するかもしれないけど、今の自分(アタシ)にはこの恋が全てなんだ…。


あたしは大きく深呼吸をしてから、先生の目を真っ直ぐ見つめた。


そして…


「あたしは……上杉先生の事が、誰よりも好きです……」


柔らかい笑みを浮かべながら、ハッキリとした口調で告げた。


今の自分(アタシ)の精一杯の気持ちを…。