蝶々結び

生徒会室に入ると、中はひんやりとした空気に包まれていた。


外が少しだけ曇っているせいか、部屋の中は薄暗い。


電気を点けてから、机の上にバッグを置いた。


窓から外を眺めると、さっきまで部活をしていた生徒達が校庭の片付けをしている。


「もう帰っちゃうんだ……」


静かな生徒会室に、あたしがポツリと呟いた言葉が落ちた。


学校にいる生徒が自分だけになると、少しだけ寂しい。


あたしは、心の片隅でブラスバンド部がまだ帰らない事を祈りながら、過去の資料を集め始めた。


あたしがしている作業は、ここに置いてある過去10年分の資料を行事毎に纏める事。


別にしなくてもいい事なのに、一度やり始めると止められなくなってしまった。


あたしの性格上、たぶん全ての資料を整理出来るまでは、これを続けるだろうと思った。