蝶々結び

気が付くと、いつの間にか他のメンバーも笑っていた。


「須藤さんって、一人でやりたいんじゃなかったの?」


「会長って、もっと頭の固い人かと思ってました!」


「てか、顔真っ赤ですよ!」


皆は、口々に言いながら笑顔を向けてくれた。


「違うよ!あたしは要領悪いし……。昨日だって、遅くまで必死に書類チェックしてて……」


「マジで!?」


「っつーか、それなら最初からちゃんと言って下さいよ!」


さっきまでの恥ずかしさは消え、代わりに嬉しさが込み上げて来た。


「じゃあ……これから協力して下さい!」


「もちろんっスよ!」


あたしが言うと、白田君を筆頭に皆が笑顔で頷いてくれた。


「良かったぁっ……!」


ホッとしたあたしの言葉でまた皆が笑って、生徒会室は穏やかな雰囲気に包まれていた。