翌日、家に帰るあたしと母を、近所の人達が見送りに来てくれた。


皆に挨拶をして、最後にみっちゃんと創太にお礼を言った。


「七星ちゃん、またおいで!」


「うん、また来るからね……」


寂しそうに笑うみっちゃんに釣られて、あたしまで泣きそうな顔になってしまう。


「七星、ブッサイクな顔すんなや!またすぐ会えんねんから!」


創太にバシッと背中を叩かれて、苦笑いで彼を見た。


いつも通りの笑みを浮かべた創太が、いつもよりも少しだけ頼もしく見える。


「創太も……またね!ちゃんと課題やってよね!」


あたしはわざと憎まれ口を叩いて、ニッと笑った。


「へいへい……」


バツの悪い創太は、ふざけた返事をした。


「もうっ……!じゃあね!」


眉を寄せながら小さく笑って、母と一緒に車に乗り込んだ。