『ただの先生と生徒じゃねぇぞ』って……


じゃあ、何……?


あたしは少しだけドキドキしながら、上杉先生の答えを待った。


「俺は、須藤の担任だ」


「へっ……?」


拍子抜けしたあたしは、マヌケな声を出して肩をガクッと落とした。


上杉先生はそんなあたしを余所に、満面に笑みを浮かべている。


何か悔しいっ……!


「なぁ〜んや!禁断の恋とかかと思ったわ!」


創太も発想がバカだ……


「それは絶対ない!」


上杉先生が否定した瞬間、胸の奥がチクッと痛んだ。


まただ……


上杉先生の顔をまともに見れずに立ち尽くしていると、創太があたしの顔を覗き込んだ。


「どうしたん?」


「別に……」


あたしは上杉先生をチラッと見た後、創太に視線を戻した。


何だか気まずい……