蝶々結び

「何か……優しくなったって言うか……」


緊張と動揺のせいで、上手く話せなかったけど…


「俺も大人になったんや♪」


創太はニコッと笑って、さりげなく話題を変えた。


「祭りの練習してるんか?」


「創太までその話……?」


触れられたくない話題に、一気にテンションが下がってしまう。


「アホか!大事な事やろ!」


「でも……」


「俺はその為にわざわざこっち来てんから、お前が頑張ってくれな困るねん!だから頼むで!」


あたしは複雑な気持ちのまま、小さく頷いた。


その後も創太とはお互いの話をして、夕食はみっちゃんの家でご馳走になった。


時間が経つに連れて彼への戸惑いも無くなっていって、普通に話せるようになった。


何度かからかわれたりもしたけど、創太と話すのはすごく楽しかった。