「いらっしゃいませ。」 店の奥のほうからは、どこか現実離れした雰囲気の漂う男が出てきた。 はっと、一歩退がった俺に気付いたのか、男は、 「まぁ、そこのソファーにでも腰掛けて下さい。」 と優しげな声で言った。