危険な同居生活

こんな時って何て言葉をかけたら良いんだ?


それよりも、突然、何があったんだ?


いつもと違うミカさんらしくない声や仕草に俺は困惑して、ただ背中を貸すぐらいしかできなかった。


優しい言葉や気の利いた言葉の一つも出てこない俺は、三十路前の男とし恥ずかしい。


あまり人と関わりをもとうとしなかった自分の人生に、初めて後悔の二文字が俺の胸の中に埋め込まれる。



上手い言葉だとか、キレイな言葉なんて掛ける事はできないけど


背中ぐらいなら、いつでも貸すよ。


何も言わずに、いや、何も言えない俺は沈黙を選択した。


ミカさんが落ち着くまで待つ事を選んだ。


その間、部屋の中に広がる沈黙がさらに空気を重たいモノにしていく。


俺とミカさんの声は消え、今は、二人のトクトクという小さな心音だけが聞こえてくる。


背中に伝わってくるミカさんの音と、それに反応する俺の音。


リズムは違うけれども、何かが伝わってくるような錯覚に陥っていく。