「直?どういう意味?暑さでおかしくなったか?」



先生は、右手を私のおでこに当てた。




「それ、懐かしいね。高校の保健室で先生におでこ触られたとき、顔から火が出そうだったんだよ」



「俺だって、ドキドキしてたよ」




先生は、私のおでこと自分のおでこを交互に触って、俺の方が熱いなって笑った。






「好きがどこまであるかっていうのは、どこまで好きになれるかってことだろ?それなら、答えてやるよ。どこまでも……だよ」





まだ新婚旅行が始まったばかりなのに、私は胸きゅんの連続だった。



嬉しくて、恥ずかしくて、愛しくて……



先生の手を握った。




私のおかしな質問にもちゃんと答えてくれて、私が言いたいことを理解してくれて、どうしてこんなに完璧なんだろう。