翼先生からの返事がないまま、卒業旅行計画会は終了した。




私と先生、あゆみと真崎君、美穂とタカの3組のカップルは参加決定。


あとは桃子と返事待ちの翼先生、そしてひとりぼっちの要君。




「楽しい旅行になりそうだな。直の友達、イイヤツ多いよ。真崎なんて俺の生徒みたいな感じするし、要君も今では……まぁ、かわいく思えるし」





私と先生は、また本屋さんへ向かっていた。



もちろん、北海道の本を買う為。




「翼先生来てくれるといいな」




「そうだな。俺も話してみたいよ。生徒と恋愛している教師と話す機会なんてないから」




北海道の観光雑誌を2冊買い、私達は家へと帰る。




「7月末なら、ラベンダーが綺麗だろうなぁ。楽しみ」



「そうだな。ラベンダーに囲まれて直を抱っこしてクルクル回りたい」




先生は時々こんな子供っぽいことを言ってくれる。




「楽しみにしてるね!」


「おう!!」