「ゆかりは悪くないよ。俺が、悪いんだ」
もうこの顔を見ることができないんだと思うと、瞬きをするのも惜しいくらいだよ。
最近、こうしてじっくりたっくんを見ることもなかったね。
ずいぶん、大人の顔になった。
たくましくなった。
初めて出会ったあの日とは、全然違う。
男になったね、たっくん。
その成長をずっと隣で見ていたかったよ。
おじさんになって、お腹がぽっこり出ちゃったたっくんとか……
髪の毛が薄くなって、必死で育毛剤使ってるたっくんとか……
ずっと隣で見ていたかった。
「今日は、最後だから…… いっぱい食って、いっぱい話そうな」
たっくんは、笑顔でそう言った。
今、はっきりと『最後』って言った。
もうたっくんの心の中では決まっているんだ。
『ゆかりはどうしたい?』って聞いてくれるような状況じゃないんだね。

