耳元に顔を近づけた先生が低い声で言った。
「直、俺以外の男の手……触ったのか?」
「すぐに先生の手はわかったから、ちょっとしか触ってないよ」
先生は、安心したように頷いて、私の頭をポンポンと撫でた。
その後も、いろんなゲームをして、そろそろ終わりの時間が近づいていた。
「それではみなさん席についてください」
いきなり会場の照明が暗くなり、音楽が変わった。
ビリージョエルのあの曲。
別れた日に車の中でかかっていた曲。
「ここで、サプライズがあります。新郎、新垣先生から、新婦直ちゃんにラブレターを書いてもらいました」
さっと立ち上がる先生。
また私を泣かせる気だ。
知らなかった。
先生、手紙なんて書いてくれたの?
いつの間に……

