「俺と直がどれだけ信じ合っていても、それだけじゃどうにもならないこともある」




もう一度キスをした先生。




「一緒に乗り越えて行こう。俺はひとりじゃ何もできないんだ。だから、俺のそばから離れないで。何があっても俺に頼ってくれよ」




「うん。ごめんね、先生。心配させてごめん」





先生は、心配したんだぞって言いながら、私にお湯をかけた。



今日のお風呂タイムは、お姫様気分だった。



先生が私の体を洗ってくれた。



髪も洗ってくれようとしたんだけど、長い髪の洗い方が難しいって困ってた。




お礼に私が先生の髪を洗った。


先生の大きな背中もゴシゴシ洗った。





ゆっくりゆっくりお風呂に入った。





お互いの心の傷を癒すように……




優しい時間が流れていた。