学生時代との違いは、あまりにも多くて、俺は情けないほどまだ子供だったんだと気付かされた。



俺は、先生に憧れて、先生みたいに愛する人を幸せにしたいと思っていた。


だから、自分が望む職種じゃなかったけど、この会社に就職することに決めた。



早く自立して、金ためて、ゆかりと結婚したかった。





何が結婚だよ。


無理じゃん、俺。



こんなんで結婚なんか考えられるわけない。




給料も少ないし、出ていく金は多いし、家に帰るのは毎晩遅い。





それにしても、ゆかりは理解あるよな。

こんな彼氏に文句ひとつ言わず……





自分の生活に必死で、考えてなかったけど、ゆかりも新しい生活が始まって、何か変化があったんだろうか。



俺の他に男とか??


まさかな。





でも、今週も一度も会えなかったのに、寂しいとも言わないな。


どうしたんだろう。




ゆかりのことを真剣に考えようかなと思うのに、その時間もない。